明石にて

兵庫県明石市に英語のショーでお邪魔した。ここは15年ぶりの公演。前回はなんと阪神大震災の翌年だったのを記憶している。どうも明石には震災後にお邪魔するご縁のようだ。毎回震災に関しての話題になるような気がする。英語とマイムのショーは充実してきており、お客様に大変喜んで頂いている。最近は英語の先生方も、時には外人教師のみなさんも来て頂く事がある。できれば続編を作ってゆきたいと思っている。
それにしても関西を訪れると東京との危機感の差に気づかされる。関西は実に平和なのだ!関西の方々には理解できないだろうが、今東京は「暗い」、どこへいっても「暗い」のだ。今昼間中央線に乗るとまず本は読めない。デパートも駅も薄暗い(もっとも自分はこれにとても満足しているのだが・・・今までが明るすぎた!!) だが、一度関西の街に降り立つとその明るさ、「普通さ」に面食らうのだ!とにかく街が明るい。そして人々もなんとなく明るいのだ。芦屋川沿いは桜が満開で、人々は河原にござを敷いて週末の花見を楽しんでいた。物凄い人出だった。とても「普通」で平和だったのだ!!この落差が地域的条件(もっと正確に言うと、福島からの距離関係)を如実に物語っているようだ。
帰りの新幹線内で読んでいた週刊現代に、東京の水道水に関して、こんな記事が載っていた。(以下引用)
「都は東京都立産業技術研究センターに都内三カ所の浄水場の水質調査を依頼しています。その際、水については1kgあたり20ベクレル以下の場合には、放射性物質が検出されても『不検出』として報告するよう指示が出されました。理由は都民に動揺を与えないため、というものです」(引用終わり )
これに続いて空気も同じく1mリットルあたり0、1ベクレル以下は不検出としていると記されていた! この国はどこまで国民を欺きつづけるんだろうか?無性に腹が立って仕方ない。先日2日にこのブログでご紹介したドイツの核物質拡散予想図の根拠は、実は日本の気象庁がIAEAに提出した風向きの予想図に基づくデータだったという。つまり日本の気象庁は、私たちの税金で高価なコンピュータを購入し、そのデータを私達に隠してIAEAにのみ提出していたのだ!!今回の事故がどうやらチェルノブイリと同じレベル7になるという。
保安院は最初レベル5だとのたまっていた。どこまで国民を欺き、情報を隠ぺいするのだろうか。悲しい、悲しいし、腹が立つ。学問もマスコミもそしてもちろん政治家も機能していないこの国でこの事故はあまりにも重荷だ。 学者の皆さん、立ち上がろうよ。もっと発言しよう。何のための学問だろうか。自己満足の為ではないはず。マスコミも一部の人間は立ちあがっている、そして必死に記者クラブの住人達と闘っている。

2011-04-12 07:11 | ひとりごと | コメント(1)

リアルとは?

最近つくづく思うのは今まで人づてに聞いたり、見たり、そして書物を読んだりして学んだ事が如何にリアルさから遠かったかという事。演劇の戯曲を読んでいた時、例えばサミュエル・ベケットの『ゴドーを待ちながら』、あるいは『エンドゲーム』などにはいつも核爆発(或いは核戦争)による終末的世界が描かれ、その中で閉塞感と絶望感がただよっていた。しかし、それを何時も意識の片隅において「あり得ない事」、「あり得てもおそらく自分の死後何百年、いや何千年後の事」として無意識に処理していた自分がいた。そしてその行為自体が、、この非アリストテレス的な不条理演劇(absurd drama) であってしても、戯曲の最後にはある意味でのカタルシスのようなものを若干感じていた自分がいた。もっと平坦な言い方をすれば、「いや、自分世の中ではコミュニケーションはとれているほうだよ」「遠い未来の末世にはこんな事もありかな?」こんな軽い受け止め方にて頭のどこかで(例えそれがある種の防衛的行為であるにしても)この閉塞感を処理していた。
だが、今、この放射能の大気の中にて、日々恐怖感と背中合わせの毎日を送っている自分がいる。まさに、その世界が現実化した時だが、このあまりのリアルさが、かえってリアルすぎて、目の前の現実を必死に現実ではないと否定しようとしている自分がいて、それが物凄く二重に非現実的(アンリアル)な事に驚いている。夢に決まっている。いや、夢じゃない。でも、これから私達はどこへいくんだろう。この目の覚めるような効果って、もしかするとアントナン・アルトーの残酷演劇の効果なのだろうか。たしかに頭上の天体が崩れ落ちてくるような、目を覚まされるような感覚でもある。このあまりにもリアルな中の非現実的な世界、これは果たして舞台上において表現可能なのだろうかと。

2011-04-05 01:36 | ひとりごと | コメント

学問の死

つくづく呆れたニュースを読んだ。朝日ドットコムによると福島第一原発の事故後、日本気象学会が会員に、通知を出し、大気中の放射性物質の拡散予測の公表を自粛するよう求めていたという。(3月18日付で、学会ホームページに掲載されたらしい)。原発事故発生後会員の間で、大気中の放射性物質の広がりをコンピューターで解析して予測しようとする動きが広まったらしい。そしてこれを危惧しこの御触れにいたったのだという。
あいた口がふさがらない。一体この国の政治家、御用学者たちは何時まで国民を馬鹿にし、欺きつづけるのだろうか。そして学会がこういった事を規制するということは学問の自殺であり、学会は単なる統制集団でしかないと公言したようなものだ。一体学問は何のためにあるのか。それによって危険を避けられる人々もいるのだ。人を助ける事をしない学問は存在価値はない。私自身学者のはしくれとして悲しいし、無性に腹が立つ。
もっとも今はネットの時代。だからそんな日本気象学会の閉鎖性など無視してフランスやドイツの情報をもとにどんどん自分たちの身を守ろう。先日お知らせしたようにドイツの放射能拡散予想図をご参照あれ!!もっとも示された時間はドイツなので9時間足さないとならないようだ。
 http://www.dwd.de/bvbw/generator/DWDWWW/Content/Oeffentlichkeit/KU/KUPK/Homepage/Aktuelles/Sonderbericht__Bild5,templateId=poster,property=poster.gif
 

2011-04-02 10:33 | ひとりごと | コメント(1)