ボローニャへの道

イタリア、ボローニャで来年3月に行われる国際会議でのシンポジウムにカンジヤマの論文の内容の一部がノミネートされる可能性がでてきた。低年齢の児童と演劇についてのシンポジウムなのだが、そこへの基調論文としての話がきた。ん~、恥ずかしい告白をしてしまうが、自分は今まで演劇史などを教えてきてはいるものの、ヨーロッパへ足を踏み入れたことがないのだ!今まで散々ギリシャ、ローマの劇場遺跡、中世の演劇テクニック、ルネッサンス期のステージテクニック、エリザベス朝の劇場構造などを映像、写真、本などで事細かに研究しては来たのだが、実際にそれらの場所を訪れたことがない。つまり頭でっかち(涙) いよいよ遅れてやってきたチャンスかもしれない。そういえば昔、Good Will Hunting という映画があったのを思い出す。マッド・デイモンがハーバード大学在籍時代にシナリオのクラスで書き上げたものが原作となっているが、この中で偉大な量の知識を有する天才少年ウィルがその知識をひけらかす時に、心理セラピスト、ショーンに扮するロビン・ウィリアムスがいったセリフがある。「おまえは何でも知っているだろう、知識においては。しかし例えばルネッサンスを象徴するイタリアのシスティナ礼拝堂のあの中の空気を感じたことがあるか?あの匂いを嗅いだ事があるのか。あの中に立った時の身体で感じる感覚をしっているのか」(のような感じのせりふだったと思う) この言葉がずっと自分の頭の片隅に残っていた。知識はしょせん知識なのだ。それを体得したり、体で感じるのはまた別の次元での学び。そろそろアメリカからヨーロッパへ視線を変えなくてはならない(遅すぎるかな、汗)
とにかく、どう結果がでるかわからないが、もしこのノミネートが実現したら、いよいよイタリア散策だ!!今まで知っていると思っていたことすべて体感できたら幸せだ!

2008-11-18 08:17 | つれづれなるままに | コメント

古今亭志ん輔師匠の会

12日は国立能楽堂にてプロジェクトSI主催の狂言、オペラを巧みに融合したリア王を観劇した。ものすごく勉強になる。伝統的なスタイルが原作をよりダイナミックに表現できる場合と、その様式が逆効果になる場合とがある。もちろんほとんどの場合それはものすごく効果的に使われていた。が、しかし、逆に伝統芸能がその型を外れて自由な演技をしようとした時に起こる落差のようなものをも感じた点がとても興味深かった。リアの発狂のシーンが自分であれば、より形式的な演出にしても面白かったかなとも思った。なにしろこの壮大なプロジェクトはまだまだ始まったばかり。六月のハムレットに続いて今回のリア王、そして来年のオセロと本当にエネルギッシュな翻案を試みる早稲田大学の関根教授に脱帽。
昨日は早稲田の授業終了後国立演芸場へ。古今亭志ん輔師匠の会にゲスト出演。以前のブログにも書いたが、この師匠の「子はかすがい」という落語を初めて聴いたときの感動は本当に衝撃的なものだった。その後何度聞いても自分はおお泣きしてしまうのだ、この師匠のこの噺には!!今回も本当にいろいろな試みをされていらっしゃり、刺激的だった。普段の地道な精進がうかがえる。自分は甘いなと思った。
国立演芸場に入る直前に大劇場の脇に、それはそれはものすごく大きなまん丸の月がでていた。これも感動!急いで携帯で写真をとったが、やはりそれは携帯写真、残念ながらその美しい姿は撮れていなかった。やはり芸でも月でも生が一番!!
写真はその時の携帯写真です。 

2008-11-14 11:40 | ひとりごと | コメント(2)

学校公演の感想

最近学校(おもに中学~高校)からの舞台の依頼が殺到しているが、そんな中、先日公演した静岡県の清水第七中学校のPTAの皆さんから素敵なお手紙を頂いた。今度機会をみて、このウェブにもアップしたいと思っている(ご了承を頂きましたので!!) やはり最近ことにテレビの無芸な身内受けのお笑いに少しずつ飽きが来ているような気がする。正直言えばどんな素人であっても一つや二つの大笑いネタは作れるし、いったんテレビである程度顔が露出されれば、陳腐なことをやっていてもそれなりに笑いがとれる場合もある。しかし、そんなことが長くは続かないはずだ。そして相変わらずそんな素人笑いを「使い捨て」しながらながらえている番組も少々疲れが出てきているかのごとく感じられる。 今回の手紙もそんな面を強く感じてご指摘くださっていたのがうれしかった。生の舞台の臨場感で今まさに目の前で行われている芸に触れることの大切さをご指摘くださった。以前にもこのブログに書いたが、公演終了後、その学校に通う高校生のみなさんからも個人的な感動のメールをたくさん頂いている。こういった生の舞台経験がまた直接生の声としてメールで頂けることが本当にうれしくてしかたない。そして教えている大学のクラスにこんな経験をしてくれた学生さんたちの何人かがたまたま、知らずに入ってきては、私の顔と芸名を聞いてまたまた驚いて、その時の感動を話してくれることが最近よくある。人生巡り巡って一期一会のたくさんの宝が心に蓄積されてくる。本当にありがたいことだ。

2008-11-11 01:55 | つれづれなるままに | コメント(2)