百万人の死は統計、英雄?

20、21日と北大西洋条約機構(NATO)首脳会議が米国シカゴで開催されているが、会場周辺には、NATOや戦争に反対する数千人が集まり、抗議デモが行われていた。そこで行われた「反イラク帰還兵の会」と「アフガニスタンの平和を願う会」などの人々が貰った従軍メダルを投げ捨てるというデモンストレーションの動画をみた。一人一人が自分が貰ったメダルを投げ捨てる前に自らの思いのたけを叫びながら・・・ある人はアフガニスタンにI am so sorry と謝罪し、またある帰還兵はイラクにPlease forgive usと懇願し、そしてあるものはNATO会場を指して「本当の悪人はこの中にいる」と叫びながら。メダルを投げ捨てる一人一人の表情、仕草に、自分が犯してしまった罪に対するやり場のない思いと、多くの人々を「平和の為」というフレーズで騙し続ける政治家や企業への激しい怒りが感じられた。

そういえば、ドイツのアドルフ・オットー・アイヒマン(ナチスSS親衛隊員)は「百人の死は悲劇だが百万人の死は統計だ」と言っていた。また、チャップリンも「一人を殺せば犯罪者だが、100万人殺せば英雄だ」と映画「青ひげ」の中で言う(写真)。20日は折しも地下鉄サリン事件から18年、そしてイラク戦争から10年という日だった。麻原はサリンで13人を殺し、死刑確定している、ジョージW.ブッシュはイラク戦争でイラク人5万人(ロスアンジェルスタイムズによる)と米兵3000人以上を殺してノウノウと贅沢三昧の生活を送っている。そしてそれに根拠もなく、早々と加担した小泉さん、あなたもね!日本人はどうしてこうした過去をちゃんと振り返り、反省しようとしないのだろうか。今頃になって大量破壊兵器に関する情報は日本は持っていなかったって?福田さん、そりゃないよ。

戦争加担責任も原発自己責任も全てはうやむやに忘れ去られてゆく。その影で被害者たちの苦しみは終わらない。

2013-03-21 04:25 | ひとりごと | コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。