印象的な出来事いくつか

さてさて、忙しかった週末もあと少しで終わろうとしている。今週もかなり色々と続けざまに刺激的な事がありり楽しかった。中でも何と言っても一番驚いたのが某大学の学生との対話の中に垣間見た中国の実態だ。授業の合間に中国からの留学生達と会話をしていた時の事だ。私が89年の天安門事件のちょうど一週間前に上海を訪れて現地で公演していた事を話したのだが、なんとその学生達のほとんどが日本の大学に来るまでに天安門事件の存在をまったく知らなかったというのだ!!そして知っていた学生数人も公的には知らされてはおらず、身内の人間、例えば母親などから、「絶対に公の場で口にしてはいけない」と釘を打たれてからそっと教えられたという。 以前早稲田からやはり北京に留学していた私の教え子が、現地で私のブログにアクセスしようとしてブロックされ、不可能だったと聞いたことがあった。たしかにグーグルが言論統制の為のシステムを請け負った事は報道で知らされてはいたが、まさか中国の言論統制がここまで凄いとは!つまり現代の中国の若者は天安門を含めた歴史的な事実をまったく知らされていないのだ。これは驚いた。
と、ここまで書いて、では日本はどうかと考えると、確かに本には載って入るが、現代史などは自分から学ぼうとしないと学校では教えていないのが現実ではないかとも思える。ほとんどが最後の近代、現代を端折ってしまうのが現実ではないか。アメリカと戦争したことも知らない若者が増えつつあるという。戦時中、中国、韓国などに対して行った行為も知らない若者たちも沢山いる。それも日本の現実だ。
話題は変わって、金曜日の鎌倉プリンス。春風亭小朝師匠独演会のゲストとして出演させて頂いた。小朝師匠にご依頼を頂き、舞台前にいくつかのマイムのテクニックを個人的にご指導させて頂いた。以前も書いたのだが、小朝師匠というのは本当にご自分の芸に様々な事を取り入れようとしていらっしゃるし、また、ご自分の興味のあるものに触れていらっしゃる時は、まるで子供のような顔つきをしながら楽しんでいられる。その喜び様は、まさに無邪気な子どものそれだった。この心底無邪気に楽しむというのが師匠の芸の根本にあるように思われる。教えていてこんなに素直に食いついてきてくれる人はそうないように思う。その上一つ一つのコメントがまた面白い。目の付けどころが面白いのだ。私自身も気づかなかったちょっとしたある仕草を指して、「その顔の向きが余計にリアルさを増しているね!!」と指摘されると自分でも納得だった。ん~、これも天性の感性なのだろうか。とにかく刺激的な時間を過ごさせて頂いた。舞台も楽しめたし、本当に勉強になった。感謝感謝だ。

2011-07-24 06:57 | ひとりごと | コメント(1)

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