The king is naked!

いつも悩む事がる。政治ネタ、時事ネタを舞台で扱ってお客様をくすぐるという行為です。勿論自分も最近、特に演芸場ではやる事があるのですが、実は同時に心の底で良心の呵責を感じている自分がいます。それは芸人の短絡的なギャグにより、そこに日本のマスコミが垂れ流す多分に世論誘導的なトラップ効果をさらに助長してしまう、つまりバイアスに満ち溢れたマスコミの情報操作の共犯者になってしまうという事です。以前もこの件に関して触れた事があるのだが、芸人の時事ネタというのは押し並べて世間に予め合意されている見解を追確認する意味での使われ方が多い。それが英語でいうPreaching to the converted つまり既に納得している人々への説教という事になる。だが、それはまたさらなるミスリーディングという悪循環助長につながってゆく事が多分にあるのも事実だ。テレビ番組などで芸能ネタと政治が一緒に語られる昨今は特にその傾向が強い。
例えて言えば先日問題になった鳩山元首相の「方便」発言。単に「方便」という単語を局所にちりばめて捻ればそれはそれで笑いは取れるでしょう。「八百長」にしてもそうです。今確実に笑いを取れます。ただ、この方便という言葉がどんなコンテクスト(文脈)で使われ、それが実はどんな重要な意味を背後に持っているのかを本当に知ると、空恐ろしくなるくらいこの方便発言が今後の日本のあり方に意味を持ってくるのがわかります。
先日何気なくyoutubeをみていて本当に怖いなと思ったのがこの方便発言の日本のマスコミのとらえ方です。まるでその論旨はタブロイド紙、芸能情報誌の記事のようで、まるで深い分析がされていません。長年記者クラブの大本営発表をそのまま垂れ流し続けた結果の思考停止なのでしょうか、あるいはある意図をもった情報操作なのでしょうか。 詳しくはhttp://www.youtube.com/watch?v=44VIiVm4xzE&NR=1 この動画の11分あたりから小西克哉氏が触れていますが、同じような事を内田樹教授も感じているようです。http://blog.tatsuru.com/2011/02/23_1042.php そして日本の政治家たちもこの稚拙な解釈を無批判に踏襲し国会で問答を続け、無駄な時間と国民の税金をドブに捨てています。悲しくなると同時に、日本の将来が物凄く不安になります。
もっとも自分はたかが芸人、こんな事を改めて舞台から発信するなんて大それたことを考える事自体生意気なのかもしれない。でもついつい喋りたくなる自分の悲しいサガ。大きな声で叫びたくなるな~!“THE KING IS NAKED!!” 王様は裸だ!王様は無能だ!、「王様は・・・・・

2011-02-25 08:33 | ひとりごと | コメント(2)

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