八ヶ岳の初雪

八ヶ岳のレストランで仕事の合間に友人にお祝いのご馳走になった。「レストラン洋風厨房のんき」というこの店は小淵沢からしばらく林を走り抜け、視界が開け、遠くに南アルプスを見渡す素敵な場所にあった(といってもあいにくの天候でその山々は店からは見られなかったのだが…道すがらその山々を覆う雲海を楽しんだ) 八ヶ岳は早朝初の降雪があったという。昼からは雨に変わっていた。出てくる料理がことごとく美味しかった。というか何故か料理に余裕が感じられたのだ。もちろん環境的な効果もあるのだろうが、しかし、それ以上にひとつひとつのメニューに込められた心の余裕があったような味がした。
これは普段都内の一流レストラン(といってもそんな年中食べているわけではないが・・)で感じることなのだが、次々に押し掛ける客にひっきりなしの注文で果たして毎日ひとつ一つの料理に心をどれだけ込める事が出来るのだろうかという問題だ。通常手が込んでいても心がこもっているというバイブレーションを感じる事がない。これは舞台にも通じるような気がした。あまりにも過密なスケジュールで果たしてどれだけ良い舞台ができるのか。今年はインフルエンザで今月だけでも7ステージがキャンセルや延期になったのだが、考えてみると結果的に超過密スケジュールにある程度の余裕ができたことによって舞台の質も保つことができているのかもしれない。身体の疲れをとりながら舞台ができている。料理も舞台も同じく人間が心を込められるのには限度があるのではないか。
昼食が済んでから八ヶ岳倶楽部へ。フルーツティーを飲みながら、「はたしてアン・ルイスはまだ生きているか?」などというトンチンカンな話に盛り上がり(実際はまだご存命です、はい)久しぶりに心身ともにリラックスできた一日だった。(写真はウィスコンシン大のスウェットでおそろいの大きい人間と小さい人間。)

2009-11-18 11:32 | つれづれなるままに | コメント

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