恐るべし!手塚治虫!

先日、お世話になっている大学の教授が珍しくマンガを持ち歩かれていたのでお尋ねすると、手塚治虫の「七色いんこ」というシリーズであった。全く知らなかった題名の漫画。しかし、内容を見てびっくりした。なんと題材はすべて戯曲がテーマになっているのだ!そこであわててネットで取り寄せて現在必死に読んでいる。第一巻のもくじを見ただけでもそうそうたるリスト!第一話「ハムレット」、第二話「どん底」、第三話「修善寺物語」、第四話「電話」。第五話「誤解」、第六話「ピーターパン」。そしてこれが第七巻までつづいているのだ。歌舞伎題材の仮名手本忠臣蔵から、シェークスピア、アメリカ現代演劇はアーサー・ミラー、テネシー・ウィリアムス、そして阿部公房、はたまた不条理演劇のベケットまで!!こんなのありなんだ!
背表紙に書かれた手塚治虫氏の言葉:「僕は小学校のときから、学芸会でお芝居をするのがすきでした。大学でも演劇サークルにはいり、関西民衆劇場という劇団にいたこともあります。…中略・・・その芝居好きが、僕の漫画のレギュラースターの演技を生み出すもとになっているのです。この漫画を読んだ人が、ひとつでも原作の劇をみたり、読んだりしてみたいと思うこと、それが僕のねがいなのです」 
私は彼のブッダが大好きだった。仏典を読みながら彼の漫画を比較してみたりしていた。そして実際にインドの仏蹟を旅して歩いた。ブラックジャックも自分が指圧を学んでいた時に基礎医学を学びながら、必死によんだ。いや、もっとさかのぼって、たしか小学校の低学年の時に衝撃をうけたアトムの一場面がいまでも鮮明に脳裏に残っている。それはある、人間の少年とアトムがさまざまな能力を競いあう場面だ。少年がものすごい(たしかお城のような)複雑なブロックを組み立てた時に、アトムのそれは全くの立法体であったのだ!この鮮明なロボットと人間の違いがその後ずーっと脳裏に刻まれている。仏教から、医療、そしてロボットまで、なんてすごい作家なのだろうと思ってはいたが、演劇までもか!まさにやられたって感じです。恐るべし、手塚治虫先生 今度演劇史の授業での新しいネタが作れそう!笑
さてさて、明日は大学授業の後、渋谷のNHKスタジオにて「笑いがいちばん」の収録です。またまた司会のしょこたんに会える。ってお前この前まで「しょこたん」って何?って聞いていなかったっけ?って突っ込まれそうです(笑)
写真は七色いんこ第七巻

2009-01-18 11:17 | ひとりごと | コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。