鈴本演芸場2月上席のお知らせと痛い思い出のお話

早いものでもう2月だ。今年は初席から始まり、1月下席、そして2月上席と上野鈴本演芸場にお世話になっている。この2月の上席(1~10)は4日、5日がお休みを頂いて、あとは毎日2時15分出演の予定です。(4日は神奈川でワークショップがあります)
ところで今日ある知人のブログをみていて、医者にいった思い出が綴られていた。それを読みながらアメリカでの経験が頭をよぎったのでそれを書こうと思う。実はアメリカで初めて救急車に乗った時の事。
何と私はランニングを日課としていたのですが、水分を十分にとらなかったせいか腎結石に、そして其の石が尿道へ・・・・ある朝起きると、突然この世のものとは思えない激痛が下腹部に!!ううううう、ただのた打ち回るだけしかできない。そこで救急車を呼んだ。アメリカは119ではなく911!待つ事ほんの数十分が長い長い苦痛の無間地獄のようにおもえた。・・・と、待っている間にアパートが自動ロックなのを思い出した。救急隊がしきりにアパートのドアをノックしている。この激痛をこらえて私は二階から這うようにして階段をおり、ドアを開ける。するとすぐに救急車にはのらずに、「what is your name?」・・・・まあ、しかたない「マイネームイズ・・・・・」するともちろんアメリカ人にはアジア人の名前が聞き取れない。そこで地獄の苦しみをたえながら一文字づつアルファベットで自分の名前をスペルアウトする。T,A,K、・・・・・すると「どこの国からか・」、「ええい、はやくしろよ!!病院つれていけよ!!」ってこころで叫びながら「アイアム・フロム・ジャパン」と虫の音のような声で答える。
やっと救急車にのると、今度は救急車のなかの担当者が「ホアットイズユアネーム?」・・・・「おいおい、今いったばかりだよ。ざけんなよ。おれは今最高にもがき苦しんでいるんだぞ=」・・・・仕方なしにさきほどと同じような対応して自分の名前を虫の声でスペルアウトして救急車は一路大学病院へ。
到着後救急処理室へ、するとそこの看護婦が「ホァットイズユアネーム?スペリング、プリーズ」・・・・「オイオイオイオイ!!殺すぞ!お前ら!!のたうちまわっている俺が見えナインカイ?怒」・・・・こんな風に最後の本物の医者に会えるまで同じ事4回きかれて、4回自分の名前を一文字ずつスペルアウトした。なんなんだよこれは?!痛みにこらえて自分の名前のアルファベットを一文字ずつスペルアウトしてゆく事は他人にとっては単に滑稽にしか思えないだろうが、この生き地獄は一生わすれられないぞ~苦笑
後で其の医者がつぶやいた、「この世の中で最高の痛さの苦しみは二つある、一つは女性が子どもを出産する時の痛み、そしてもう一つがこの尿路結石の痛み!!・・・でも決定的な違いは女性の痛み、苦しみは出産したわが子を見たときにそれがすっかり至福感に変わるのにたいして、尿路結石が尿とともにでて其の痛みが止まったときに、石を見つめながら単にむなしさに浸るということだ」って・・・・とてもシュールな時間をすごした半日だった。ただ、この石が帰国後にでたのが、妻が息子の妊娠を知った日だった・・・・。

2008-02-02 11:48 | 公演 | コメント

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