小学校にて

昨日は朝6時からの仕込みで神奈川県相模原市の某小学校にて芸術鑑賞会を2ステージおこなった。低学年、高学年と分けて、それぞれ内容をかえ、高学年にはあえて高度なマイムに挑戦してもらった。もちろん全ての子どもらに理解できる作品ではない。しかしまた多くの子ども達の感性には何かを訴えられるはずだ。そう信じてはいるが、やはりこういった試みは先生の理解がなくては出来ない事だ。幸いにも昨日はとても理解のある、そして前向きにいろいろな試みを受け入れてくださる素敵な先生方であった。
何かを理解ではなく感性で感じる、これが鑑賞の第一歩だとおもう。そしてこういった経験を重ねる事により、子ども達の心は豊かになっていくのだと信じている。IQではない、感性をみがくという場が学校でないがしろにされがちであるように思われて仕方ない。
自分が大好きな言葉がある。確かイギリスの言葉だとおもう、そして必ずしも正確には覚えていないが、『子どもたちに航海術を教えるには、細かい理屈はいらない、大海の素晴らしさを見せて、そして感じさせてあげなさい、そうすれば彼らは自然と海へ漕ぎ出したくなり、自らその方法を模索し始める』 教育学のエッセンスがこの言葉に凝縮されているような気がする。こんなマイムが舞台で出来るようにカンジヤマはいつも頑張っているつもりだ。もっともっと多くの子ども達に創造の素晴らしさ、そして身体の無限の可能性を見せてあげたい。

2007-10-13 09:19 | 公演 | コメント

国立演芸場にて

11日国立初日、早稲田にて演劇史の授業を終わらせた直後に地下鉄東西線早稲田駅へダッシュ!!早稲田より九段下経由で半蔵門線にて半蔵門へ、それも地下鉄乗るたびに最後尾より先頭車両への移動をおこないながら出番ぎりぎりに国立の楽屋へ!!汗びっしょり。そして息つく暇もなく舞台。お客様は薄かったが、本当によいお客さんだった。それにしても、英語で90分の講義をし続けた後の演芸場での話芸はかなりつらいものがある。脳が疲れに疲れている。汗
トリの志ん輔師匠の『子は鎹(かすがい)』を袖で聞きながら大泣きしてしまった!!本当にこの師匠のこのネタは素晴らしい!!絶品なのだ!以前永住亭(永さんのご実家)でこの噺を初めて聞いたときこう思ったのを覚えている「もし、自分が18歳でマルソーのマイムに出会う前に、師匠のこのネタを聞いていたら、おそらく自分は今マイムではなく、噺家になっていたに違いない!!」と・・・・・そのくらいのインパクトがあったのだ!!
友人のダルマ森が客席にいた。彼らとその後食事したが、ダルマ森にもいろいろ学ばせてもらった。本当にいい仲間に恵まれていると思う今日この頃なのだ。

2007-10-12 08:50 | ひとりごと | コメント

国立演芸場11月中席

大学の新学期がはじまり、新しい講義内容の準備その他に忙しい日々が続いている。今月は国立演芸場中席に出演予定。11日~20日までの間ですが、12日(金)と15日(月)は他の仕事の為お休みさせて頂きます。そして11日(木)と18日(木)は大学講義直後に直行の為、出番が3時過ぎになりますが、通常は仲入り直後(2時45分ごろ)の出演予定です。(19日の金曜日は昼、夜と二回あります!)
寄席になじみのない方に少々解説させていただきますと、カンジヤマの今回の出番、つまり仲入り(休憩)直後の出番を通称「食いつき」と申します。まだトイレなどの休憩でざわついているお客様を舞台に集中させる役割です。また11日と18日のようにトリの志ん輔師匠の直前の出番を通称「膝(ひざ」といいまして、昔満員だった寄席では膝送りをした場所であったそうです。面白い事に上方落語ではこれまた違う名称があり、「食いつき」を「かぶりつき」、そして「ひざ」を「しばり」、というそうです。面白いですよね。
久々の国立演芸場、前回2004年にアメリカより一時帰国したとき以来になります。大学講義からいきなり演芸場の舞台へ!!この雰囲気の落差が自分でたまらなく好きなのだ!!笑

2007-10-06 05:15 | 告知 | コメント