可児市にて


久しぶりに仕事で可児を訪れた。雪がちらつく夕方、車で到着。東京と比べて一段と厳しい寒さにブルブル震えた。有名な日本ライン下りの木曽川沿いにあるこの街。その向こう岸は美濃太田、坪内逍遥生誕の地である。過去には何度も公演で訪れたのだが、ここ4年くらいはチャンスがなかった。ここの高等学校の芸術鑑賞会にお招きを受け、舞台をやらせていただいたのだが、ものすごく素直な生徒さんたちだった。校長先生がパントマイムのファンだということをしきりにおっしゃっていらっしゃったのでとても嬉しかった。最後の生徒会の男子生徒さんが挨拶をされたのだが、この挨拶が立派だった。通常は紙などにあらかじめ書いたものを読んだりというのが頻繁に行われる日本の挨拶の形式なのだが、彼は私たちの目を見ながら自分の言葉で、自分の目で見て感じた事を語ってくれた。その内容に説得力があったのは言うまでもない。立派だった。心の中で彼の挨拶に拍手をおくっていた。
久しぶりの岐阜県への単独公演だったので、終演後すぐに帰路につき、中央道をひたすら走った。珍しくまだ明るいうちに南アルプス周辺を通過でき、その夕日に映える山々を満喫できた。なんと美しい雄大な景色だったのだろうか!!みな車内からその美しさに見とれてしまった。いつもは真っ暗闇の高速をひたすら走っているのだが、やはりこういった雄大な景色を見ながらだと、運転も楽しくなるものだとつくづく思う。
そしてやがて闇が迫り来る頃、開通したばかりの笹子トンネルの上り線を初めて通過。ん~、やはり皆上をむいてしまうのだ。ダクト用の鉄板が取れ、その異様に高くなったトンネル天井を見ながら、つくづく公共事業とその管理のありかたを考えてしまった。公的なものほど手抜きがあるというのは何なのだろうか?昨日の朝もテレビ朝日で練馬区の公共施設が多数仮設方式により設置されたまま、その耐久年数を何十年も超えて使用されていたことが発覚したという。公僕とは名ばかりの怠惰な役人の態度が目立つ。公的な機関ほど、その責任の所在がはっきりしていないように思う。そろそろこういった役人仕事に責任所在をはっきりさせてゆく時代なのではないだろうか? トンネルを通りながら一体崩落の責任はだれがとったのだろうかとボンヤリと疑問に思った。犠牲者は運が悪かった・・・それで済んでしまうのだろうか?

2013-02-22 05:39 | ひとりごと | コメント(4)

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