テレビの傲慢とその時代の終焉:日本的スタンダードの世界的非常識?!

18日、トヨタ・クラブワールドカップ決勝が横浜国際競技場で行われ、ヨーロッパ代表のバルセロナが南米代表のサントス(ブラジル)を4対0で下して優勝した。 優勝のセレモニーで歓喜するスタンドと選手たち、皆がその喜びの頂点で勝利の余韻に浸っていたその時、なんと某テレビはその功労者バルセロナのリオネル・メッシ選手を強引にも他の選手たちから切り離し、特設スタジオに呼び出し独占インタビューを試みた。そこにはお笑い芸人のさんま、やタカアンドトシが半ばふざけながらインタビューを仕掛けようとしていた。
戸惑うメッシ選手にさんまがかけた言葉が「サッカーの質問はみんな聞いてるやろうから、老後はどうしはるんですか?」 ・・・・・・!!??涙 
今まさに努力の賜物である勝利の余韻をメンバーが味わっている最中なのである。そこに引退?!の質問?実はこんな非常識が日本のテレビはいつも許されてきた(少なくとも国内では!)テレビならば全てが「しゃれ」「お笑い」で済まされてしまう風潮はここ近年事に著しい。テレビならば、お笑いならば全て許されるのだろうか。これは世界の非常識なのだ。無論テレビ局の強引な段取りも責められてしかるべきなのだが。(実際にネット上ではかなり辛辣な批判が飛び交っている。日本人は馬鹿なのかと!)。
当のメッシは当惑しながら(今まさに勝利の瞬間なのだ!!)「まだ引退まで時間があるから、それが終わったら考えます」と不機嫌そうに答えてすぐに仲間の方へ去っていった。当然だ!!余りにも稚拙という言葉を超えて、侮辱的な問いだと思う。笑いを狙ったとしてもまったくシャレにもなにもなっていない。
そういえば昔、タモリとさんまが第一回東京国際映画祭の司会か何かをした時も酷かった。 タモリとさんまが 「笑っていいとも」のノリで来日した映画人相手にインタビューし、ことごとく場がシラケた事を思い出す。ソフィーマルソーに向かって、さんまは「フランソワ・モレシャン知ってまっか?」 まったく意味の無い笑いのみを狙った(しかもすべった)インタビューに当のマルソーの不機嫌そうだったこと。これが酷評を浴びたのを思い出す。
何も変わっていないのだ。テレビの傲慢、お笑い芸人の稚拙さ、これらすべてが子供たちがいつも目にし、そして自分たちの行動規範にしていると思うと恐ろしい。「日本人は馬鹿か?」と、このインタビューへの書き込みがすごいのは当然だ。確かにこんなテレビを許している僕らは馬鹿なのかもしれない。そしてこんな馬鹿な事やっている間も福島では何も変わっていないメルトスルーが現在進行中なのだ。その上、先日この国の首相は、さんまもかなわないようなギャグを飛ばしてくれた。「原発事故は収束しました!!」(爆笑の涙) ・・・・そして、日本のマスコミはそのギャグになんのツッコミを入れようとしない。
http://www.youtube.com/watch?v=phshnpWIxhc

2011-12-20 05:53 | つれづれなるままに | コメント(4)

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