思考停止の恐ろしさ!

さてさて、一カ月間の鈴本演芸場出演も下席に入り、毎日の舞台に少々身体が悲鳴を上げてきました。しかし、日々弟子と一緒のコンビネーションを色々試せるのが嬉しい。勉強の連続です。舞台は本当に楽しい。
お客様の反応も温かく、時に本当に嬉しいコメントを頂きます。
話は変わるが、昨今ネットによる民衆パワーが世界中でさく裂する中、我が第二の故郷、アメリカはウィスコンシン州の首都マディソンでも民衆パワーが爆発したようだ。もともとこのマディソンという所は70年代には「中西部のバークレー」という異名を持つほどリベラルな地域だったのだが、最近のTeaパーティーの躍進に押され、前回の知事選では共和党知事誕生という驚くべきニュースが流れた。だが、今回その知事の年金費用などの負担増加を強いる法案に反発する労働者や公務員らがマディソンの州議会議事堂にぞくぞく集結しており、地元メディアによるとその数は約2万5000人以上に膨れ上がり、今もぞくぞくとその数は増えつつあるという。


恐らく母校ウィスコンシン大学からも相当数の学生達がこのデモに参加しているに違いない。Solidarity Forever!! と団結を叫びながら・・・・ フェイスブックを通じて様々な情報が入ってきます。検索していくつかの写真をみたがそのキャプションにはThis is real democracy (これが本当の民主主義だ!)と書かれていた。勿論チュニジアや中東のような暴動には至っていないのだが、それにしても凄い数の人々が州議会議事堂に集結したものだとつくづく思う。民主主義が機能しているなと感じさせられる。
振り返って、日本はどうだろうか?様々な集会やらデモが起こっている事がネットを通じて報道されているのだが、一般メディアではイマイチ盛り上がらない。これだけ矛盾した政府への怒りを一般紙やテレビは絶対に報道しない。どうしてなのだろうか? 恐らく何かの利権に関係する力が働いているのだろう。それに、なんだか最近消費税率引き上げという事に関して殆ど一般紙やコメンテーターからそれに反対する異論を聞かない。はたして本当に仕方ない事なのだろうか?消費税って本当に平等なのだろうか?どうもそうではないような気がする。 どうやら最近の日本人はマスコミを筆頭に思考停止している様な気がする。怖いなこれ。テレビを見るとパンダが来たとかいう方が大きなニュースになっていて、なんか大事な議論がまったくされていないではないですか!!思考停止は怖いですね。消費税によってどれだけ景気が落ち込む事か、また大企業、とりわけ輸出企業が得をし、その下請け業者が涙を飲む事か・・・・それに議員定数などの無駄な経費を一切削減せずに・・・・ マニフェストってこんな舌先三寸でいいのなら一体何を基準に選挙いけばいいのだろうか?
最近硫黄島玉砕の手記(17歳の硫黄島)やらサイパン玉砕後の日本人の抵抗を描いた映画[太平洋の奇跡」などをみましたが、これらは長い間の大いなる思考停止の積み重ねの結果のような気がします。普段何気ないこうした積み重ねがやがて大きな後悔を生む。そしてその時には既になすすべがない・・・・こんな風になる前に議論すべきでは?と思うのですが・・・・それともやはりこの国には民主主義は似合わないのでしょうか?内田樹さんがいう辺境の国では?・・・・それとも同教授がいわれるように「こんな日本でよかったね」なのか・・・・(苦笑)
(写真はマディソン州議会議事堂に集まった人々。恐らく赤いスウェットをきているのはウィスコンシン大学のカラースウェット)

2011-02-24 01:26 | つれづれなるままに | コメント(1)

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