近況諸々!

11月6日に誕生日を迎え、200人以上の方々、日本全国をはじめ、アメリカ、プエルトリコ、ドイツ、インド、イギリスなどから沢山のメッセージを頂き、幸せな日を過ごしました。昔から、師匠の永六輔さんに毎年言われていた言葉。「君の誕生日に一番苦労して大変だったのは君の母親。だから誕生日は君の為でなく、母親に感謝する日です!!」

今年は6日は一日中早稲田の授業が入っていた為、その約束は翌日に!!7日午前中は上野鈴本演芸場にてICU高校の芸術鑑賞会を終わらせてから松戸へ向かい、母親にうな重を買って行き、一緒に夕食をとり、実家に泊まる。母親は短期記憶がかなり弱っているのだが、昔のことはかなり思い出せるのには驚く。午前中のICU高校はこれで4年連続!!毎年指名を頂くのは本当にありがたいことだ。彼らの反応は本当に凄い。演芸場がどよめきの渦になっていた。

翌8日は早稲田大学の大隈講堂に日系アメリカ人の俳優ジョージタケイ氏がブロードウェイ劇「アリージェンス:忠誠心」のプロモーションに講演に来たので、それを聞きに行く。感無量だった。彼の話に涙せざるを得なかった。今年の夏、息子と一緒にやった研究課題が、日系アメリカ人の戦時中の逆境に立ち向かった442部隊の活躍。その話が彼の口をついてでてきたのだ!!真珠湾攻撃の直後、アメリカ市民権を持った日系人の権利はすべて問答無用で否定され、はく奪された。土地も財産も名誉もすべてを、、、

この人種差別、偏見に立ち向かったのが日系アメリカ人の若者たち。彼らは自ら徴兵に志願し、そして日系人のみで編成された442部隊。彼らはヨーロッパの最前線に配置され、ナチと戦闘を交え多くの死者を出しながら多くの白人部隊を救った。ひどいときは二百数十人の白人部隊を救うためにそれ以上の犠牲者をだしたという。極めつけは、実は知られていないが、一番最初にナチによる強制収容所からユダヤ人を解放したのが、この442部隊だったのだ!そしてその時の彼ら日系兵士達の回想が今も自分の頭を離れない。なぜならば、彼らは命がけでアメリカの為に、自由と平等の為に最前線を進み、この強制収容所を解放した。その惨状を見たときに彼らの脳裏をよぎったのが自らの両親、兄弟が収容されているアメリカ本土の日本人収容所の光景だったからだ。彼らが命をかけてナチの収容所の解放を達成しているときに、自分の本国では家族が収容されているという皮肉、非情な現実があった。彼らは皆その場で泣かずにいられなかったという。(この話自体はタケイ氏の話には出なかったが、息子が自ら調べてきたものだ)

ジョージタケイ氏はこの無益な人種差別を例にとり、いかに現在もマイノリティーに対しての差別が行われているかを雄弁に語ってくれた。素晴らしい人だ。この人を最初に見たのはアメリカの人気番組、スタートレック。彼はその中でミスタースールーというアジア系宇宙飛行士として出演していた。実はこの番組の中心的な存在であった、MR SPOCKこと、レオナルド、ニモイ氏にもお会いしたことがあった。今から35年以上前、当時私がニューヨークで留学中のニューヨーク州立大学にニモイ氏が講演にやってきたのだ!!あれから35年、今そのミスタースールーを目の前にしてその人間的な偉大さ、奥深さに再び感動せざるを得なかった。「あんな人になりたい!」、還暦を目の前にした自分がまだ憧れてしまう人間がいることが嬉しい!!

さてさて、九日以後はNHKおかあさんといっしょの冬の特番に向けての振り付けで渋谷通いが続いております。パント!も六年目。楽しい経験沢山させていただいております。(写真上は誕生日に早稲田のクラスにて、下は大隈講堂でのジョージタケイ氏の講演会)

2017-11-16 10:03 | つれづれなるままに | コメント

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