本日6日。遂にまた一つ歳を重ねてしまった。久しぶりに休日となった一日。まずは朝一番に感謝の意を述べようと実家の母親に電話をいれた。母親「あれ？今日は何かあったかい？」・・・おいおい、思い出してくれ～～苦笑　まあ、91歳、元気でいてくれれば、それでいいか！　そんなふうに始まった一日。午前はジムで筋トレで汗を流す。昨日深夜までの関西方面の旅でかなり身体は疲れていたが、汗をかくとすっきりするのが不思議だ。その後大学の学生のレポートなどを添削したりして午後を過ごす。

マイムをやりながら大学で好きな授業を教えている幸せをかみしめる。家族がいて、そしてみな健康であること。これ以上の幸せはない。そして現在も国内外の友人たちから200以上の誕生日メッセージが続々と届いている。知足という言葉がある。“What in this moment is lacking?”　他に何もほしいものはない。ただ今まで続けてきたことを楽しむだけだ。

自分が好きで続けてきたことが徐々に実を結びつつある事は確かに肌で感じている。先月は関西方面の旅公演だけでぎっしり詰まっていたが、そんな旅先で本当に素晴らしい人々との出会いが沢山あった。今月は旅というよりは近場の連続公演が主である。関東近県の学校であちこちと公演しながら、その合間をぬって大学の授業を行い、他大学などでの講義にもお誘いを頂いている。そして、11月下席は上野鈴本演芸場出演だ。芸人と学者の間を行き来しながらの人生が楽しくて仕方ない。来年度の文化庁の事業公演にも採択され、これで５年連続となった。石川県下の高校でも来年も多くのステージが決定した。其の他、来年度もたくさんの再演、新規公演をお願いされている。身体を鍛えて準備をせねば。

そんな中、今月の楽しみの一つは12日に控えた東京大学大学院教育学部での授業だ。舞台創造におけるそのプロセスを実戦と理論の両面から話すよう依頼されている。大学院レベルで、しかも東大でマイムの講義ができる日がくるなど39年前マイムを始めた頃の私のまわりで誰が想像できただろうか。
ましてや当時この道で食っていけると思った大人は私の周りでは皆無だった。だからこそ、そんな道を選んだ息子に長く不安な日々を送りながらも応援してくれた母親に感謝する一日だった。
Life goes on and on. (写真の記事は米子某高校で公演した際の地元新聞の記事）