山口昌男先生


山口昌男先生が亡くなられた。知の巨人とも言われ、日本のニューアカデミズムの先駆けとなる活躍をされた方。マイムを始めた頃、1977年頃だったと思う。先生の「道化の民俗学」という本を貪り読んだ思い出がある。その頃は自分はアルレッキーノもコメディア・デラルテの何ぞやも全く知らないずぶの素人。だが、なんでもいいから道化について学びたい一心でご著書を貪り読んだ。
その後おそらく1986~7年だったと思う。思いもかけない場所で先生にめぐり合うことになった。フィラデルフィアのペンシルヴェニア大学で行われたmime and clown festival というイベント。このイベントのときカンジヤママイムはまだ結成数年だったのだが、特別にフェスティバルで公演をさせていただいた。大好評だったのだが、その後のシンポジウムにおいて、道化について少々の討論があり、自分は山口先生のご著書を引用してある説を主張していたのだが、実はその座談会の傍聴席に先生ご自身がいらっしゃったのだった。今考えると赤面ものなのだが、その後先生とお知り合いにならさせていただき、お酒を飲みながら、色々と親切丁寧にご指導いただき、楽しいお話を伺うことができた。実にラッキーなご縁をいただいた。
今改めてご著書を読み返すと、本当に深い内容に驚かされると同時に、当時何も知らなかった自分が、また別の意味で懐かしい。思えばあれから四半世紀たっているのだ!!先生のご冥福を心からお祈りさせていただきます。

2013-03-10 09:48 | つれづれなるままに | コメント(2)

山口昌男先生 への2件のコメント

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