永六輔その新世界

あっという間の30分だった。しかし、ラジオ生放送の凄いプレッシャーの中に大きな永さんの愛情を感じつづけた。25年前、日本のマイム芸を探し求めてたどり着いた雷門助六師匠の操り人形芸とマルセ太郎さんの猿芸。それぞれの芸人さんを追いまわしながら芸を盗もうとしていた帰国直後の自分。そんな自分が、なぜかマルセ太郎さんの司会をしていらした永さんの話芸に惚れこんでしまったのだった。身体芸を求めながら話芸に惚れる。こんな逆説的なこと。しかし、それが起こった。その後、毎月永さんのショーに通い続けた。通い続けながら感想を葉書に書き続け、マネージャーさんに渡し続けた。ある日、永さんから葉書が届き、舞台をみせてくれと・・・
その後、一緒に旅をさせて頂き、最初にお世話になったテレビがテレビ東京の「浪漫街道」という番組。各著名人がそれぞれのロマンとは何かという事をテーマにした30分番組で、永さんは私達が当時稽古場をかりていた群馬県山奥にある南牧村という村をそのロケ地に選んでくださった。そしてまだ駆け出しのカンジヤマを育てるというテーマでカンジヤマの稽古場を訪れて色々な話をし、村人を前に公演をするという設定。永さんのその時の最後の「浪漫とは?」の定義を思い出す。「浪漫の浪は波のように儚いもの、そして漫とは取り留めのないこと。雲のように漂い、水のように流れる、雲水」 かっこよかった!!そして奥深かった。
今朝のラジオでも話題になったが、当時の永さんが現在の私の年齢、そしてそれから四半世紀が過ぎ、私がその年齢になった。感慨深いものがある。しかし、今の私にはそこまでの深みはない。到底かないっこないのはわかってはいたが、しかしやはり自分の無力さ,小ささに改めて気づかされた。
追記:ラジオでの鈴本演芸場公演の告知後、あまりにも電話問い合わせが殺到し、連絡先の電話がマヒ状態に陥ってしまい、沢山のリスナーの方々にご迷惑をおかけいたしました。改めてお詫びさせて頂きます。
なお、今後の公演に関するお問い合わせはカンジヤママイム事務所でも承っております。
カンジヤママイム:050-3612‐9107 どうぞ宜しくお願い致します。

2011-06-11 08:22 | ひとりごと | コメント(5)

永六輔その新世界 への5件のコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。