チャップリンの殺人狂時代

最近頻繁に思い出される名言がある。チャップリンの映画[殺人狂時代」の中の台詞だ。「一人を殺せば殺人者だが、百万人を殺せば英雄だ。殺人は数によって神聖化させられる。」 これは明らかに当時台頭したナチスのヒットラーに対して発せられたチャップリンの痛烈な批判の言葉だ。被害者数のあまりの多さと、事の重大さは、犯罪という言葉自体すらをも凌駕してしまうようだ。ましてや、そのモンスターが対抗すべき力を金の力で掌握してしまっているときはなおさらだ。
そして、もしもそのモンスターに向かって投石すると、その行為者は直ちに逮捕され監禁される。一人の漁師の首を絞めて殺したら殺人者としてすぐさま拘束されるし、一人の農家に致命傷を負わしたら、たちまち前科者だ。小さな子どもの首に切りつけたら世間から非難をあびるが、それが何百人、何千人という漁師や農家を殺し、子ども達の咽喉に十数年後に手術の縫い傷をつけるとなると、その行為は犯罪としては立証されない。一つの県の存在を滅ぼした時、そのモンスターについてはその罪は賠償金という言葉でしか語られない。素晴らしいトリックだ!!まさに芸術的トリックじゃないか。ブラボー!!
追記:このブログ書いた後に、なにげに忌野清志郎のlove me tender を聞いていたら涙があふれてきた。
歌詞の一つ一つが悲しく響いていた。たしかこの歌を歌った後、清志郎自身もかなりの圧力掛けられて番組下ろされたりしていたっけな~ 清志郎ブラボー

2011-04-13 05:46 | ひとりごと | コメント(1)

チャップリンの殺人狂時代 への1件のコメント

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