連日の再演依頼!

九月の後半に入り、そろそろ年末から来年の仕事の依頼が殺到している。そんな中でも嬉しいのが、過去に公演をした学校、団体からの再演の依頼だ。以前ご覧になった先生や担当の方々が年数を経てもう一度今の子どもや青少年たちに見てほしいと依頼してきてくださる事が本当にうれしい。もっとも何度も触れたがそんな客席にいた子どもや青少年たちが私の大学のクラスの学生になったり、プロの同じ舞台で活躍したりしている昨今だ。34年もマイムをしてくるとこんなことが日常茶飯事になる。しかしことに最近は再演の依頼がつづき本当に芸人冥利につきる。
ここのところ論文に行き詰ると目先を変えるために様々な本を読んでいる。気晴らしは林真理子の「下流の宴」これは毎日新聞に連載されたものだが、とにかく今の風潮を実に巧みに織り込んだ物語だ。この評として日本の様々な分野のガラパゴス化という事を茂木健一郎が言っていた事を思い出す。携帯電話に始まり、学歴にしてもすべて国内でしか通用しないシステムやら風習、そして構造などが蔓延している。ここのところの選挙の経過をみていてもそれが痛感された。マスコミのあまりの偏重ぶりから、コメンテーターのわかりきったゴシップ的コメント、そして議員達の自主性の無い選択。すべてこの国でしか通用しない事がまかり通る。つまり全て国内でしか通用しない常識やら価値観で物事が判断され、そして機能している。よくもまあ、この国が世界で生き残っているものだとつくづく思う。下流の宴とはよく言ったものだが、もう少し大きな視野で考えると「沈みゆく国の民の宴」とでもいったものか。悲しすぎる。

2010-09-15 08:42 | つれづれなるままに | コメント

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