ギリシャ悲劇

いつもつくづく思うことがある。それはギリシャ悲劇の実際の上演条件。何しろ古代ギリシャの劇場の収容人数はなんと一万人以上!!通常1万4千とか6千とかいわれている。そんなところでどんな演技していたんだろうか?現代の私たちはあまりにも居心地のよい小さな?劇場でのギリシャ劇、それも心理劇ベース(現代のはやりの登場人物の心理をいかにリアルに示すかという常識のようなスタイル)になれている私たちにとってこの収容人数での演技は想像するにありあまる難解な問題をかかえている。なにやったって見えやしないよ!!笑
しかも一日中何本かの作品が演じられているところにもってきて、トイレもなかった?? つまり一日中ということは食べ物も劇場内で食べていたわけで、・・・・こんな事考えていると本当にどんな観客だったんだろうって思う。かってに出たり入ったり、しかも役者は物凄いでかい面をつけているし・・(もっともセリフなどの為の音響効果は物凄いものがあって、舞台中央で落としたピンの音が最後部席で響いて聞こえるという説もある・・・が満員の客が入った場合は必ずしもそうではないはず!!)
もっとも大体が何千本とかかれたはずのギリシャ悲劇で現存するのが31本と言う数なのでこれだけを論じてギリシャ悲劇を論ずる方が可笑しいし、今後もどんどん新しい資料がでてくるとおもうけれど(いや、でてこないかも)。これだけ見ても僕らの想像する歴史って本当にいい加減なものだと思う。けっこう劇場の外でやっていたマイナーな芸のほうがリアルで面白かったり・・・・まあ、面白いっていう価値観の内容さえも現代人と当時の人間には隔たりがあるだろうし・・むずかしい

2007-04-18 03:21 | ひとりごと | コメント

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