静寂の中の祈り

 
沖縄での仕事の合間にできる限り自分の足で様々な物を見て勉強したいと思い、辺野古を始めとし、摩文仁、喜屋武岬などを訪ね歩いた。辺野古も、摩文仁も、そして喜屋武岬も驚くほどの美しさだった!人間がいなければこれほど素敵な場所はないだろうな!これが正直な感想。人間の不要な欲やエゴがすべてを破壊する。

摩文仁の平和祈念公園のはずれにある「黎明の塔」はあまり人が訪れないが、実はここが沖縄戦を戦った第32軍の最後の司令部のガマがあり、牛島司令官、長参謀長の両人が最後に自決した場所だ。この塔と、更にその先にある「沖縄師範健児の塔」前で読経後、暫く黙祷。当時の人々に思いを馳せた。まさに生き地獄だったに違いない。飢えと恐怖に苛まれ続けただろう。彼らの声が聞きたかった。彼らは今もしも生きていたら何を私達に伝えたかっただろうか?しばらく合掌し、ただ目を瞑り耳を澄ました。蝉の激しい鳴き声の中、自分の頬を涙が流れ続けていた。

Here and Now. 人間は今、現在、この場所にただいるその存在の中での幸せに気づかなければならない。それができないから外へ外へとありもしない将来の幸福を求めるのだ。それがやがて衝突して他人を傷つけてまで自分のエゴを通そうとするようになる。2500年前の釈迦の言葉に行き着いた。

2015-07-07 05:25 | つれづれなるままに | コメント

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