マイムの歴史!

早稲田で二年目になるマイムとパントマイムの思想と歴史の期末試験。回答をみていて本当によく学生はやってくれたと思う。まず日本のマイム役者達が知らないような複雑なマイムとパントマイムの歴史的な展開を非常によく理解してくれている。これってある意味すごいオタッキーな学問なのかもしれない(苦笑)。が、しかし、今まで演劇史といえばメインストリーム(主流)なる権力者に擁護されたり、公的な舞台での活動であったものが中心に組まれていたが、現実の無学な一般庶民の楽しみは大道の芸にあり、そして、縁日の仮設舞台にあったのではないだろうか。つまりこのフリンジなり、大道での芸をも含め演劇の歴史としなくては本来の意味をなさないと自分は信じている。 最近のアメリカの演劇史の本は多民族主義をどんどんとりいれて今までの西洋一辺倒だった演劇史を塗り替えてはいるが、反面こうした旅芸人、あるいは路上の芸人の思想と歴史はそれほどカバーしていない。残念ながら勿論資料も本当に限られているのも事実だ。しかし、やはり重要であることには変わりはないのだ。ローマ皇帝の命でみだらな行為をさせられていた身体芸人から中世のmountebank(偽医者)などの呼び込みを受け持っていたマイム芸人までその多種なそして雑多な身体芸人のパレードはある種ロマンに満ちている。そして現代マイムになりフランスでのあまりにも芸術至上主義的な身体芸の追及の延長線上にうまれたマルソーのひょうきんなマイム。本当に面白いのだ。
先日大学の教え子に「先生、ブルーマングループってしっていますか?」と尋ねられた・・・ずいぶん日本でも六本木の劇場でロングランを続けているらしい。自分はこのグループが出たての時からニューヨークで繰り返し7回ほど、そしてボストン、シカゴでも3回ほどみている。(その紹介文は2000年に出版した翻訳本、晩成書房の『パントマイムのすべて』のあとがきに詳しく書いているので参照ください)。しかし、彼らが本当に面白かったのはまだ彼ら自身が実際にニューヨークのアスタープレイスに出演しながら試行錯誤を繰り返していた時期だった。(現在はオーディションにより多数のグループを複製し、アメリカだけでも5か所くらいで同時公演している) 彼らもまたマンハッタンでの大道芸から一躍抜擢された路上芸なのであった。
話は変わり、いまだに扁桃腺は腫れが引かないのだ。こまった。医者はかなりびっくりし、精密検査を勧めた。風邪などではなく、熱もないのだが、もしかすると血液の病気が原因かもと・・・なんだい?それは?その間に、その他諸々の事情があり、いまだに精密検査を受けられないのが実情なのだが、本当に喉がふさがってしまっている。寝ていると呼吸ができないくらい・・・・ん~苦しい!!今日は玉川の最後の授業。いよいよ夏休み目前。おっとその前に山積みにされた答案用紙が・・・(涙)

2009-07-21 06:50 | ひとりごと | コメント(1)

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