昨日は都内の高校の芸術鑑賞会での舞台だった。朝5時起き、7時に仕込み、そして10時半から1時間半、昼食とりその後すぐにまた12時50分から1時間半!!自分にとってはまさにアイアンマンレースのような体力の限界との勝負だった。終わった直後は意識が朦朧としたが、そんな意識の中で本当に幸せを感じていた。体力の限界までマイムができるこの充足感。そしてパワフルな若者たちの反応!こんな舞台ができるという今、この瞬間にひたすら感謝の気持ちだ。今はただただ一人でも多くの若者に自分の愛したこのマイムを見てもらいたい。ただそれだけだ。
帰宅後、食事、そして・・・ん~山積みの論文・・・執筆中の本、書き終えなくてはならない論文、そして読まねばならない論文(アメリカ教育演劇連盟の審査員の審査論文)。やらねば!やらねば!という強迫観念に追われながら、もう8時ごろには意識を失っていた(苦笑)
ところで、帰宅途中、車でラジオをきいていた。TBSラジオはしきりに元ジャイアンツの桑田の早稲田の大学院合格を伝えならが、「第二の人生の生き方」を特集にしてリスナーからの意見を募集していた。楽しかったが、基本的に自分は今回の早稲田の決定に少々疑問を感じている。これはアカデミアに対する冒涜ではないかとさえ思う。
第一に桑田は大学をでていない!高卒のものが大学院に入学など、アメリカではこれは考えられないことだ。(もちろん単位がたりない場合のみ、大学院に入ってから学部の単位をとるように義務付けられる場合はある)。これは自らのアカデミアの価値を軽視しているようなものだ。修士課程の前提条件はあくまで学士をもったもののみに許されるはず!そして、第二に、彼が受験を控えていた去年の秋に、すでに早稲田は桑田を臨時の一日講師として招聘しているという事実。これはなんなんだ?!受験を控えているものを講師として呼んだ以上はその人物に不合格の判定を下せるわけがない!つまりこれは受験と称する茶番だ。この過程を創始者のひとりである坪内逍遥先生がご覧になったらどのように思われるだろうか!!彼は倫理を重視し、早稲田の創設の精神にその倫理感をいつも唱えていらっしゃった方である
たしかに実践の経験をつんだ桑田はスポーツ界では大人物である。だから彼がその経験を伝える講師としての資質に疑いはない。だか学位を前提としたアカデミアとはあくまでそれらを総合的に、理論的に整理、発展させる場であるがゆえに、まったく求められる内容が違うのだ。実践してきたものであってもそれを体系化するための課程というものをちゃんと踏まないとならないはずである。その過程がいとも簡単に無視できるほどこの国の大学、学士過程とはいい加減なものなのか?じゃあ、現在実戦で鍛えられている各界の大御所がみなこのように学位を無視してスキップ入学を希望してきたらどうなるのか?それこそ学位制度の崩壊である。それとも桑田というネームバリュー故の特別優遇なのか。そこをよくよく考えてほしい。もちろんマスコミも浮かれて報道するばかりでなく、批判的見地でマスコミの役割を果たしてほしいとおもう。
これからは、みんなで実践しながらその分野の関係のプロは大学にいかずに後でみんなで修士課程からはじめよう!!その方が学費も浮くし、人生簡単かも知れない!となったらどうなるのだろうか。
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