世界ランキング

仕事の合間に読書の毎日を送った。この半月で20冊以上読んだ。シェークスピアの読み直しから軽い新書本まで様々。その中で失望したのは、三浦展氏の本を三冊くらい読んだのだが、どれもこれも最近の著書が単なるボヤキのような内容になっているのが残念だった。2年ほど前に読んだ『下流社会』あたりは少々データ収集法に文句もあったが、それなりにちゃんとした統計に基づいた面白い切り口ではあったのだが、ここ数年の彼の著作『格差が遺伝する!』や一番最近の『下流大学が日本を滅ぼす!』など、どれもこれも「!」で強調されているタイトルなのだが、内容はかなり貧弱で主観的なぼやきになっているのだ。確かに下流大学は日本を滅ぼしているのかもしれないが、その情報はもうこのタイトルで既に明らかになっており、それ以上の裏づけになる情報、および洞察はあまり見られない。たしかに、このテーマは今深刻なものになりつつあるのだが・・・本当に大学生が従来の高校生以下のレベルなのには驚かされることたびたび・・・
そんな中、一昨日の朝日新聞に中国の上海交通大学高等教育研究所による最新世界大学ランキングの記事が載っていた。この世界大学ランキングはイギリスのタイムズ紙のランキングと並んで世界の大学の格付けとして名を馳せている。論文の引用回数、あるいはノーベル賞など世界的なレベルの研究にどのくらい貢献しているかを総合的に判断したものだ。去年の11月にTIMES誌のランキングがでてから慶應の塾長が自らタイム社に乗り込んでそのクライテリアを確認して帰国されたという情報は有名だ。いよいよ日本の大学も開国を余儀なくされているようだ。国内の偏差値のみでいままで有名校を自称してきた大学は今慌てふためいている。ちなみに昨年11月のTimes社ランキングと同様、今回の統計上世界一位はハーバード大学。東大はアジア第一位でも総合では19位だ(Timesでは17位)。京大は23位、そして慶應が201~302のランク、そして早稲田にいたっては303~401のランクにいる。もちろんこれらのランキングには英語とういう言語主体などという問題点は沢山あるのだが、それにしても今までの日本の大学が如何に国際的学術貢献にそっぽをむいてひたすら井の中の蛙になっていたかがわかる。ましてや大学全入時代を迎えた今、学生の質は落ちる一方だ。思えば日本の銀行がそうだったように、大学の数も多すぎるのだ。どんどん淘汰されるといいのかもしれない。(ちなみに我が母校ウィスコンシン大学は世界ランキング17位!・・・おい、東大より上?ウォ~、本当かい!!)
http://www.arwu.org/rank2008/EN2008.htm (上海交通大学世界大学ランキングサイト)

2008-09-13 09:11 | つれづれなるままに | コメント(1)

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