病院でのマイム、そして人々とのご縁

今日は鈴本演芸場に行く前に一つ仕事をした。某都立病院にて入院している子ども達の為にマイムを見せた。面白い事もない病院内にずっといなくてはならない子ども達、様々な苦痛を伴う医療処置を受けなくてはならない彼ら。そんな彼らに一瞬でも心の安らぎが与えられたらと努力しつづけている人々がいる。その人々のお膳立てで時々こんな事をして子どもたちと遊んでいる。今日も子ども達が大笑いしてくれて、そして最後に一緒に写真をとってくれた。僕のつくったマイムの風船を一生懸命握り締めてくれていた。嬉しい瞬間だ。中には強がりをいいながら、何気なく笑っているこどもたちもいる。
最近クリニクラウンなどという所謂病院訪問専門の道化師の本などが出回り、そしてそれを売りにしている道化師たちがいる。それがあたかも専門職のような誤解を与えている。特にアメリカの例が頻繁に挙げられているが、それらはよくよく注意しなくてはならないことだ。自分はアメリカ生活がながいが、そんなクラウンが持続的に存在したことを見たためしがない(ほとんどそのときの勢いで始まるが、やがては様々な障害に遭遇し、あるいは自分の理想との落差に気づき、消えうせてゆく)。自分もよくそんな道化を目指したいとの相談を受けるが、あまり積極的に進めたことはない。その一つにクリニクラウンと言う名前が示すとおりに、そのクラウンがあまりに異文化な西洋の白塗りのサーカスのクラウンなために子どもの目にそれが異様に映るのだ。それに気付かない道化がおおい。なぜ西洋のクラウンをそのままコピーして病院に持ち込まねばならないのだろうか。日本の子どもにあの白塗りはグロテスクすぎるのだ。なぜそのままの日本人のお兄さんお姉さん、おじさん、オバサンが道化を芸で演じられないのだろうか?確かに白塗りをして派手な衣装を身にまとえばそれは表面は「立派な?!道化師」に見えるかもしれない。しかし、それに内容が伴わない場合は悲惨である。それは道化の押し売りの他のなにものでもない。まずは芸をみがこう。そして心もみがこう。そして「素」でも道化ができるようになったら、あらためて適切なメイクや衣装をまとう事をはじめよう。
それにしても面白いのが人と人の縁だ。今日の病院の女性の先生とお話をしていたら、偶然にも自分のアメリカの母校の大学病院にお勤めされていたらしいのだ。何度あの病院に救急でお世話になったことか!!(笑)しかも年代こそずれてはいたが、あの広い町中で同じアパートにすんでいたとか!!!何だろう、このご縁は?! この会の主催者いわく「天国で子ども達がせっせせっせと人と人をつなぎ合わせているのです」とか!笑 そうならば、あえてそれに身をゆだねてゆきましょう。どうぞよろしく!!ってね

2007-09-14 12:11 | ひとりごと | コメント(2)

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