タイツと臨界年齢?!

紀伊国屋ホールでの寄席は本当に刺激的だった。そしてなにより久しぶりの永六輔さんとの舞台が楽しくて仕方なかった。さまざまなキャラクターがそれぞれの世界からの観点ですき放題の話を展開するのも楽しいが、その楽屋もさらに面白かった。最後に佐高信さんが私の着替えの横で「カンジヤマさんはいつごろからズボン下はいているの?」と聞いていらしたので、「最近です、やはり50近くなるとですね・・・」云々と言い訳していた。そして話が進むうちに「いくつぐらいからなんだろうね?ズボン下が必要になる年齢って?」ということで、50前後くらいではないかと結論が出そうになったとき、永六輔さんが楽屋にいらして「私、はいたことありませんよ。」とズボンをおもむろにたくし上げて見せられた。なんと永さんはズボン下なるものをいまだ穿いたことがないそうな!!(ちなみに、ご本人はどんな雨のなかも傘をさして歩いたことがないことも自慢されていたが!)
これは驚きであった。日本全国北のはてまで津々浦々旅をされていらっしゃる永さんがまったくズボン下をはかないとは!!少々ショックでもあった(苦笑) もっとも自分がいつごろからズボン下をはくようになったのかと改めて考えてみる機会にもなった。(ひとつお断りしておくが、たまたまズボン下とか、股引という言葉で始められた会話だったので、そのままその名称を引きついたが、私のものはあくまでも「タイツ」なのである!!・・・・ってあまり変わらないか!!苦笑)
自分がいわゆる「ズボン下=タイツ」をズボンの下に愛用するようになったのは2001年にウィスコンシン州にわたってからだ。なぜならば、自分の渡米の前の年(2000年)になんとマディソンは記録的な摂氏マイナス37度という気温を記録したことを耳にしたのだ。マイナス37度なんて想像もできない脅威であった。何しろ冷凍庫の温度がせいぜいマイナス15度前後だときいているので・・・
よくウィスコンシンという名前を日本の友人に説明するときに自分はデカプリオの「タイタニック」という映画を引き合いにだす。注意していないとあまり気づかない事であるが、あの中でジャックなる、デカプリオのふんする役柄が実はウィスコンシン州出身という設定なのだ。ケイト・ウィンスレットが演ずるローズに何回となくジャックはウィスコンシンでの父親とのアイスフィッシングの話をするのです。(アイスフィッシングとはつまり、凍りついた湖などに穴を開け、糸をたらして、そしてウオッカなどを飲みながら魚を釣るのです) そして例のローズが船上で愛のない余儀なき結婚を母親に強いられて、船尾から海に身を投じようとするときにジャックが必死に彼女を説得しますが、このときに最後のきめ台詞となるのが、「じゃあ、飛び込めよ!!そのかわりその海の水はウィスコンシンの湖と同じくらい冷たいんだぞ!!」ということになるのです!!
そんなウィスコンシンに渡るにあたって取り合えずいわゆるタイツ、ズボン下を携行しようという事になり、その後ずっと冬には無意識に身に着けるものだという習慣になってしまっていた自分に気づいたのであった。思えば今の日本はそんなに寒くはないし、そろそろいらないかななどと思ったきっかけになった紀伊国屋寄席。なんだかまとまりのないブログになってしまったけど、昨夜の興奮の舞台の思わぬ副産物でもあった(笑)

2007-12-28 07:40 | ひとりごと | コメント

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