日本経済新聞 1994年3月13日より

アメリカでトニー・モンタナロに師事したユニークなバントマイミストのコンビ、カンジヤマ・マイムが、寄席の高座に色物として出ているのにふれたことがある。古くから寄席の芸として伝えられている「あやつり」に代表される人形ぶりなどをたくみに取り入れてショーアップした演出に感心した。 そのあたりが若い客層に大いに受けていたのだが、その若い客層に占められた客席まで、自分たちの芸に参加させてしまうやり方が、イヤ昧のないことに、また感心した.なによりも芸に主張があるのがいいと思った.