デスクワークと怠惰の誘惑

ここのところやっと連続旅公演がひと段落し、論文執筆と国立の寄席の構成と大学の期末試験作成で机に向かっている。もちろんこうしている毎日でも身体鍛錬はしなくてはならないのだが、この暑さゆえにどうしても楽な方へ楽な方へと心が流れる。そんな弱い自分に鞭打つように必死に炎天下に自分を部屋から引きずり出し、ジム通いをしている。筋トレ(特に腹筋背筋、ヒザ周りの筋肉)と30分のランニングは最低限の必須事項だ。いい舞台をするために体力を整え、常に必要な筋肉を最善の状態に保つ。ストイックに聞こえるかもしれないが、実はこれをやらないでマイムの舞台を行うほど恐ろしい事はないのだ。特に自分の年齢になると確実に筋肉は日々衰えてゆく。膝や腰を守るためにもやらねばならない。それだけ無理な力を身体に課しているのだマイムという芸は。
今日の朝日新聞の週末版にプロレスラー百田光雄のインタビュー記事がのっていた。彼は力道山の次男坊であるのだが、身長がない、決して目立つ存在ではなかった。しかしもくもくと自分の好きな道をあゆみつづけて現在御歳61歳。今月彼はラッシャー木村が保持していた61歳8カ月という最長老現役の記録を破って日本プロレス史上最年長のレスラーになったという。そして今かれは自らの引退の道を日々模索しているという。この年齢になっても彼はひたすらジムに通う。そして人知れず地道な身体訓練を繰り返す。頭が下がる思いだ。華やかな舞台の裏には必ずこうした見えない地道な努力がある。
最近読んだ本。堤未果さんの『アメリカから〈自由)が消える』。以前から肌で感じてはいたが本当に911の後アメリカは完全監視社会になってしまったと思う。怖い事実だ。まるで過去のマッカーシズム(赤狩り)を想起させるようなブラックリストが横行し、飛行機搭乗拒否が頻繁におこる、それも乳飲み子などにもだ。異常な状況がつづく。もう一冊、『生物と無生物の間』福岡伸一。これはすごい。この学者はただものではない。とにかく全てにおける物事への視点が面白い。かなりの専門事項を他分野の人々にも興味をそそる内容に仕立て上げているその力量に脱帽した。内容とはあまり関係はないが、彼が引用した博士号についての比喩に苦笑せざるをえなかった。
「博士号とかけて、足の裏についた米粒と解く、 そのこころは、とらないとけったくそ悪いがとっても食えない」
拍手!!(爆)
なお、繰り返しになりますが、最近このブログについてくる下記の公告はカンジヤマとは何の関係もありませんし、ましてや推奨するものでもありませんのであしからず。ちなみに私は大企業の英語教育は信用しておりません。英語は個々の指導が肝心。システムでカバーできるものではありませんので・・・・

2010-07-17 09:16 | つれづれなるままに | コメント

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